日本企業のおもちゃに関する特許紛争が中国で解決

株式会社エポック社(以下、「エポック社」と称する)は日本のおもちゃメーカーで、中国において「可溶珠子おもちゃ」という特許(特許番号:ZL201210134638.5,以下、「係争特許」と称する)を所有している。2016年、エポック社は「上海錦晰電子商務有限公司」(以下、「錦晰公司」と称する)のタオバオ店で「驼鹿公司」により生産された3種類の玉おもちゃを購入、比較検討の結果、当該商品は係争特許を侵害すると判断した。「錦晰公司」は既に企業登録を抹消されていたので、エポック社は製造会社「驼鹿公司」、販売会社「慕莎公司」、「錦晰公司」の株主である楊某、皮某を相手取って上海知識産権法院に提訴し、直ちに権利侵害を停止し、「驼鹿公司」は経済損失及び合理的な支出132.3万人民元を賠償するよう請求した。エポック社の提訴に対して、「驼鹿公司」は、『エポック社は驼鹿公司が中国市場において係争商品を製造・販売していることを証明できてない;驼鹿公司は自社の特許技術に基づいて類似製品を生産している;係争商品は係争特許の技術特徴を有しない;エポック社の主張は計算根拠を欠いている』と抗弁した。また、「慕莎公司」と「錦晰公司」の株主である楊某、皮某は、「係争商品を生産しておらず、購買の代行サービスのみ提供した;係争商品はアメリカから郵送されたものであり、消費者のものである;エポック社が係争商品を購入した後、タオバオ店は既に係争商品の情報を削除した」と抗弁し、エポック社の請求に同意しなかった。

本案件の1つの焦点は、権利侵害品の製造地が中国国内であるかどうかということである。エポック社は、「驼鹿公司」の公式ウェブサイトの公証保全証拠を提出し、「Our Team」の内容で「USA、CHINA」などと表記していることを示した。同時に、3種類の権利侵害品のパッケージ及び製品説明書に、産地は全て「Made In China」と記載されている。上海知識産権法院は審理を経て、以下のとおり判断した:係争商品の「Made In China」は輸出入貨物の原産地規定に従って表記されるものの、係争商品に記載された製造者と製造地に関する情報により、驼鹿公司は係争商品の出所と品質保証についての意思を明確に購入者に提示した。驼鹿公司が逆の証拠を提出できない場合、驼鹿公司が中国において係争商品を生産したと認定する。

本案件のもう1つの焦点は、係争商品が係争特許の権利保護範囲にあるかどうかということである。法院は、比較検討によって係争商品は係争特許の技術特徴を有すると判断した。そのほか、法院は係争商品の技術特徴と驼鹿公司の主張した自社特許「珠子配分システム」(特許出願番号:CN200710145245.3)を比較し、両者は異なるため、驼鹿公司の抗弁は成立しないと判断した。

よって、上海知識産権法院は、「驼鹿公司」と「慕莎公司」は直ちに特許侵害行為を停止し、かつ、「驼鹿公司」はエポック社の経済損失及び合理的な支出80万人民元を賠償するようにとの判決を下し、現在、当該判決は確定した。

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